Visualization Laboratory

兵庫県立大学 可視化研究室 (社会情報科学部 / シミュレーション学研究科)

トップ > ソフトウェア
ここでは,研究室で開発しているソフトウェアを紹介いたします.

VISMO

概要

VISMO(VISualization MOdule)は,その場可視化を実現するライブラリです.FortranのModuleとして提供されます. シミュレーションコードの上の方で"use vismo"と記述して,いくつかのサブルーチンをコールするだけで,シミュレーションコードが保持しているデータ(配列)を可視化,つまり画像化して出力します. 描画にグラフィックスのハードウェアは,一切必要ありません. ライブラリですので,これを用いてFortran言語を用いて可視化プログラムを作成することもできます. VISMOは,多くのIn-Situ可視化ツールと違い,動作させるのにOSMesaやVTKなどは必要としません.Fortranコンパイラさえあれば,動作させることができます. さらに,CコンパイラやLibPNGがあると,より便利に使用することができます.
現在までに,共同研究者やその方々を通じて複数の研究者に使用していただいています. 核融合化学研究所のプラズマシミュレータ(Hitachi SR16000, Fujitsu FX100)や名古屋大学のFX100,東京大学情報基盤センターのOakforest-PACS,兵庫県立大学のスパコンなど,国内の複数のHPCで動作させた実績があります. また,並列数は限られますが,PCでも動作させることができます.(実際,開発には主にデュアルコアのMac Book AirとクアッドコアのiMacを用いています.)

デザイン

結合可能なシミュレーション

並列化
MPIで領域分割されているシミュレーションに使用することができます.OpenMPにより共有メモリ型の並列化がなされていれば,VISMOもノード内並列で動作します.
対応する座標系
  • カーテシアン座標
  • Yin-Yang格子
  • 四面体格子
の3種類です.それぞれ,微妙に可視化機能に違いがありますが,基本的な使用法は同じです.

可視化手法

基本的な可視化手法が実装されています. 地球シミュレータセンターの可視化グループに在籍して大規模なデータを可視化してきた経験から, 上記の基本的な可視化手法のみで十分と考えています(ボリュームレンダリングすらその必要性を疑っています). VTKを使ったParaviewやVisItなどは,派手な可視化画像を出力する機能があるとおもいますが, 「あんなの飾りです.偉い人にはそれがわからんのですよ.」

なぜFortranで記述されているのか?

可視化ソフトは,通常はC言語やC++言語で記述されますが,国内のシミュレーション研究者に,Fortranを使用している方が多いように見受けられますので,Fortranで作成しました.また,OSMesaなどを使用せず,完全にソフトウェアレンダリングとしたのも,国内のHPC事情では,沢山のライブラリをインストールするのが難しいと判断したからです. 稼働させるのに必要なものがコンパイラだけであれば,多くのHPC環境で実行できるでしょう.もちろん,Makefileなど一部は自分で書いていただかなければいけないのですが.

ベクトル計算機

ベクトル計算機では,一般に可視化ソフトは高速に動作させることができません. その問題を解決するため,VISMOの可視化機能をベクトル計算機(地球シミュレータ)向けに修正することをこころみました. 論文発表はまだ済んでいませんが(すみません),スカラ計算機用に作成したバージョンをそのまま地球シミュレータで動作させるより,大幅に速度向上をさせることに成功しました.
今後,NEC SX-Aurora TSUBASA(例えば次期プラズマシミュレータ)での使用を念頭に,改良をしていく計画です.

利用するには?

VISMOを実際に使用してみたい方や,VISMOを用いた共同研究をご希望の方は大野までメール(pj.ca.ogoyh-u.mis@onho (左右逆にしてください) )をください。
なお,スカラ計算機仕様のカーテシアン版は公開を予定しており,現在,公開用のコードと利用規約を作成中です.

論文等

VISMOの論文

N. Ohno and H. Ohtani, "Development of In-Situ Visualization Tool for PIC Simulation", Plasma Fusion Res. 9, 3401071 (2014) 外部リンク(jspf)

VISMOが利用されている可視化の論文

陰山聡, 坂本尚久, 大野暢亮, "4次元ストリートビュー:計算機シミュレーションの新しい可視化法", プラズマ・核融合学会誌, Vol.96, No.4, pp.199‐206 (2020) 外部リンク(jspf)

VISMOが引用されている論文

H. Miura, "Extended Magnetohydrodynamic Simulations of Decaying, Homogeneous, Approximately-Isotropic and Incompressible Turbulence", Fluids, Vol.4, (2019), 3401030
K. Yoshida, H. Miura and Y. Tsuji, "Spectrum in the Strong Turbulence Region of Gross–Pitaevskii Turbulence", Journal of Low Temperature Physics, Vol.196, pp.211-217 (2019)
H. Miura, J. Yang, and T. Gotoh, "Hall magnetohydrodynamic turbulence with a magnetic Prandtl number larger than unity", Phys. Rev. E 100, 063207 (2019)

その他

核融合科学研究所の三浦英昭教授らの論文
H. Miura, J. Yang, and T. Gotoh, "Hall magnetohydrodynamic turbulence with a magnetic Prandtl number larger than unity", Phys. Rev. E 100, 063207 (2019)
のVISMOを利用して出力した画像が,2019年12月の PRE誌のKaleidoscopeに選ばれました.

ページのトップへ戻る

ページのトップへ戻る